資金調達できる金額設定について

「借金は借りた者勝ち」という悲しい言葉が横行していますが、世の中おいしい話というものはなく、そのような債務者には社会的制裁が加えられます。健全な債務者となり、借り入れた資金でビジネスを一層飛躍させる為には、金融機関に対しどのように向き合えばよいのでしょうか。 「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」と言われます。「借入金額」を題材として、金融機関における審査目線を意識した場合に、企業側として留意すべき点や金融機関により丁寧に詳細に説明すべき点について考察します。 但し、各社の金融機関との従来からの関係や事業上の環境等により、金融機関側の判断が多様化する可能性があることにはご留意下さい。日頃から金融機関と十分にコミュニケーションが取れている場合には、金融機関から直接アドバイスをもらえるでしょう。

必要最低限の金額となっていますか

所謂、「資金調達における資金使途の確認」となります。何にいくら使うのか。その金額は請求書や計画書などと照らし合わせた上で妥当な金額なのか、という点について、明確且つ具体的な説明が必要です。 債務者としては、安心の為に少しでも多く借りておきたいところです。しかし、「安心の為」というのは妥当な資金使途とは言えません。安心という言葉では計量化できない為です。調達額が少なければ良いのではなく、資金使途に係る所用額を具体的に算出する努力を怠らない、というのがノウハウとなります。例えば、設備投資資金であれば、当該設備だけではなく、その稼動までに要する資金や付随費用などを含めて具体的に説明できるか、を検証すべきです。 また、借入れは「てこ」なので、自己資金を投入して借入をてこに事業を大きく伸ばす、という観点で、自己資金を一部投入できないかと考えるべきです。

無理なく返済できる金額となっていますか

「借りたら返す」というのが、社会の常識です。返済面を考慮すれば、資金調達は少なければ少ないほど、元本返済額と利息額が少なくて済み、企業財務に与える影響を軽減できます。しかし、企業としてはできるだけ多く借りたいところです。 例えば、経常利益で総借入が何年で返済できるでしょうか。10年であれば、税金を考慮すれば返済期間はもっと長くなります。10年以上もあれば、ビジネスの環境が激変する可能性もあり、将来を見通すことは非常に困難となります。 「それでも何某があるので、返済できる」と具体的に説明することが、金融機関の検討を進める材料となります。更に担保提供できる資産があれば、その担保提供資産の価値の範囲内に何年で収束できるか、という観点も企業側で予め見積もっておくことが、金融機関に対峙した時に役立つかもしれません。
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